ビオ(Bio)について思うこと。
ドイツに来て疑問に思ったことがある。ビオ(BIO)商品の多さだ。野菜はもちろん、お肉、飲み物、お菓子など多岐に渡る。
そして、日本より価格が安いのだ。
ここで疑問なのが、ビオの基準とどこで作っているのかである。
私は将来、自分のパン屋で使う食材の3分の1は自家栽培したいと考えている。全ての材料を自家栽培することは色々と問題があるため、大量生産、長期保存ができる食材を中心に自家栽培を考えている。そして、出来るだけ農薬を使わずに生産したいと思っている。
ただ、日本での無農薬は大変である。春から秋にかけて元気な雑草が生え、それに伴い害虫も元気になる。農家は農薬という武器を使って迎え撃つ。農家も自分たちの食い扶持を稼ぐことでいっぱいである。それに加えて、日本の約70%は山であり、平坦な土地が少なく、自然災害も多い。
それに比べてドイツでのビオは日常に溢れている。ビオ商品は普通のスーパーマーケットで買えるし、ビオのみを扱っているお店もある。その中でよく見かけるビオのラベルを紹介しようと思う。
これはドイツ在住の方だけではなく、ヨーロッパ在住の方なら見たことがあると思う。
ヨーロッパの有機ラベルである。このラベルは単独で表示される場合と他のラベルと並行して表示されている場合がある。
このラベルを貼るにはEU法に則った基準を満たさなければならない。
- 化学合成農薬や肥料はなし
- ヘクタールあたりの動物の最大数
- 適切な形態の畜産
- 有機飼料と予防抗生物質の禁止
- 遺伝子工学の禁止
- 処理:53種類の添加物のみ承認(EUの従来製品:316)
成分が基準の少なくとも95%を満たす場合のみ、複合食品は「オーガニック」または「エコ」と呼ぶ。
簡単に言うとこれがヨーロッパの基準である。
これはドイツでのみ使用されているビオラベルである。2001年に導入されているが、2010年よりヨーロッパのビオラベルに置き換えられているか、また並行して表示されている。また、ドイツではこちらのラベルも有名なので単独で使われている場合もある。
- 遺伝子組み換え生物によって生産されたものではない
- 合成農薬を使用して製造することはできない
- 簡単に溶けるミネラル肥料の助けを借りて生産されない
- 風味増強剤、人工香料、着色料、乳化剤は含まれていない
- 加工中に49の添加物のみを含む(従来の製品の316の代わり)
これがこのビオラベルの簡単な基準である。
今回は簡単な説明であるが連合国やドイツで決められたビオ基準を紹介してみた。だが、ドイツにはこの他にプライベートブランドのビオラベルが存在しており、それぞれの基準が存在している。その根本にあるのは、環境保護、動物保護などがあり、理念は凄く尊敬できる。