Mit Leib und Seele

ドイツ フランケン地方でパン職人として働いてます。

移民になる理由

私の働いているパン屋は中規模の会社で、移民や難民の人が約半分ほどを占める。

よく、初めての会う人に「どうしてドイツに来たの?」と聞かれる。私の場合は、ドイツパンが好きで日本でドイツパン屋さんを開店させたいという夢があると話すけれど、私が聞き返すと帰ってくる返事はだいたい似通っている。

・国の政治家が良くない

・仕事がない

・賃金が安い

恥ずかしい話なんだけど、ドイツに住むまでヨーロッパの経済や政治にはすごく疎くて、日本の経済状態とあまり代わりはないだろうと思っていた。

 

今、一緒の部署で働いているハンガリーの女の子がいるのだが、彼女はハンガリーには仕事がなく、あっても賃金が安いと言っていた。

1ヶ月の給料が300ユーロ(日本円で3万9千円、レート1ユーロ/130円)で家賃が200ユーロ(日本円で2万6千円)。これでどうやって生活していけばいいのかわからないと。彼女の母親は看護師をしているのだが、ハンガリーで働いていた時は1ヶ月450ユーロ(5万8千5百円)ということだから、資格職でもこの賃金であれば他の職業も給料は高くはないのかもしれない。いつか見たテレビで、チェコ人が母国でのアルバイトの時給が三百円だと言ったのを思い出した。

彼女は土日に掛け持ちの仕事をしていて、お金が溜まったらアウディのA6を買うとう夢があり、その後もお金を貯め小言の多い父親から離れるために部屋を借りるらしい。

 

ルーマニア人、ギリシャ人も仕事も無く、経済状態も悪いという。ギリシャに関しては数年前に経済破綻のニュースを見ていたので知っていたのだが、今だに経済の立て直しの見通しも立っていないみたいだ。

 

移民になるということは想像以上に大変なんだけれども、その大変さを乗り越えてまで欲しいものがあると、人は頑張れるんだと思う。お金、よりよい生活、質の良い教育、老後の保証など魅力はたくさんあるんだと思う。

実際、私も移民の一人になるのだけれど、言語の問題や常識の違いなどに戸惑い、時には凹みすぎて日本に帰りたいと思うこともある、ドイツでの最終目標を目指すために乗り越える課題だと思っている。その乗り越えた先に確実な未来があるわけではないのだが、ドイツでの生活を快適にするためには必要なのである。

 

 

 

 

 

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