Mit Leib und Seele

ドイツ フランケン地方でパン職人として働いてます。

Hundertwasser(百水)

私には好きな芸術家が二人いて、1人がサルバドール•ダリ(記憶の固執が有名)で、もう1人がフリーデンスライヒ•フンダートヴァッサーである。

彼が芸術家として名乗っていた名前が、Friedensreich Regentag Dunkelbund Hundertwasser(フリーデンスライヒ レーゲンターク ドゥンケルブント フンダートヴァッサー)なのだが、名前の意味がFriedensreich→豊かな平和、Regentag→雨の日、Dunkelbund→暗い同盟、Hundertwasser→百水となる(私の翻訳なのでもしかすると少し違うかもしれない)。最後のHundertwasserの百水は、彼が日本で作成していた時に日本語で百水と名乗り、一部の作品には版画した職人の名前と彼の日本名の「百水」が見ることができる。彼が名乗った名前には、彼のいろいろな思いが詰まっているように感じる。彼の人生はとても波乱に満ちており、またその経験が彼の作品や信念にすごく現れていると思う。ちなみに本名はFriedrich Stowasserである。

 

彼の作品は日本でも間近で見ることができる。TBSの21世紀のカウントダウン時計や大阪のゴミ処理場、下水汚泥処理施設など。

オーストリア出身の彼の作品はヨーロッパの見かけることが多く、オーストリアには彼の美術館やデザインした建物がある。

 2年前にオーストリアのウィーンを訪れた時にフンダートヴァッサー•ハウスとシュピッテラウ焼却場を訪れたことがある。写真は壊れたPCの中に入っていて載せることはできないが、外観は独特で、フンダートヴァッサー•ハウスは建物の中も独特である。もし、ウィーンに行く際は外観だけでも見に行っても楽しめると思う。

 

一月に、フンダートヴァッサーの作品を見るためにフランクフルトの近くの街、ダルムシュタットへ小旅行へ行ってきた。

今回見に行ったのはヴァルトシュピラーレ集合住宅。

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去年の8月にリンダウに行った時に、たまたまフンダートヴァッサーの展示会に遭遇した。その中で見た作品の一つにこの建物の外観のデザイン画があったのだ。自然に尊敬の念を抱いていた彼は、自然界の中にはない直線を表現の中に使うことを嫌っており、絵画の中だけではなく、建物のデザインにさえ使うことを嫌っていた。彼がデザインした建物は丸みを帯びており、色彩豊かである。また、地面に建物を建てると自然の生息域を奪っているという考えを持っているため、その分建物の上や空いているスペースに木や植物を植えるように設計していた。写真では小さく見えているが木々が建物の上に見える。

丸みが帯び、曲線が多く使われている建物のデザインは、彼の作品以外では見ることができないと思う。一度は彼の作品をどれか生で見て欲しいと思う。ドイツで見るなら春から夏の時期に見ると、木々が青々としていて、建物の色彩と相まって全体的に生き生きして見える。