Mit Leib und Seele

ドイツ フランケン地方でパン職人として働いてます。

コロナはいつまで続くのか?

ついにこの時が来たかと思った。

金曜日、仕事に出勤したら上司のコロナ感染を知らされた。家族全員が陽性反応が出て隔離されている。

幸い、シフトの関係上接触する機会がないから自身が感染している確率は少ないが、他の接触していた同僚から感染している確率もある。パン屋という肉体労働ではあるが工房は広くない為、みんなマスクをしながら働いている。一応、濃厚接触者ではないが、出勤がかぶっていた同僚は体調次第ではテストをするらしい。これが、コロナが流行り出した春の時点であれば、パン屋は営業停止だっただろうと思う。

 

ドイツは11月2日からあらたな防疫措置が取られる。

前回よりは規制が緩く経済活動や国民のストレスを考えて決められたと思うが、長い冬の始まりのこの時期にドイツに住む人たちはうんざりしている。なぜ、マスクもして、いろいろな制限がある中ある程度は守っているのに、さらに制限され楽しい時が過ごせる場所を閉めて、移動制限までされなければならないのかと。

この間、街でS-Bahnを待っているときに反対側の道で警察車が止まった。何してるんだろうと思って見ていたら、マスクをしていない若者にマスクをする様に注意しているみたいだった。

ゆっくりと走りながら、できる限り注意して走っているが、今の時点では罰金などの罰則がなく、半分くらいの人たちはマスクを持っているがしていない。街の中心では観光客と住民が行き交っており、時々通り過ぎるのも困難になるの程の人がいるにだ。

学校帰りの子供たちも、学校ではマスクをして距離を保っているだろうが、電車を待っている間は、マスクをせずに帰り道で買ったお菓子を友達達と分けて食べている。彼らからすれば、これはコロナ前の当たり前の日常で、いつかは戻ってくる日常ではあるが、今のままでは程遠い様に思える。

 

私の一時帰国も遠のくのだが、同僚は簡単に言う。

領事館に電話して、コロナテストの陰性の書類を見せたら2週間の自主隔離なくなるか聞けと。

もしくは自主隔離してからあと2週間を日本で過ごせと。

日本の決定事項は覆らないし、今のドイツの状態では絶対に陰性書類を提出しても自主隔離はなくならないし、有給4週間の半分をホテルから出ることなく過ごすのは絶対にしたくない。又、私の実家は田舎で私が帰ってきていたら近所の人たちは気付く、私がドイツに住んでいることを知っていることも考えると帰っても気を使って引きこもってしまうと思う。一時帰国した時にご飯を食べようと約束していた友人たちにも会いたいが、心から楽しめる時が来るまで我慢しようと思う。

 

滞在許可証の更新

今回の滞在許可証の更新は非常に気疲れした。

普段、市役所に行かないので、要予約になってることを知らず、申請用の書類を取りに行ったら予約してくださいと、予約をするwebサイトのアドレスと予約受付の電話番号を書かれた紙を渡された。

ドイツは予約がなかなか取れないので有名で、期限切れになるのが嫌で苦手な電話を二日にかけてするも出ない。仕方なくいつになるかわからないweb予約をすることに。

コロナのこの状態がいつまで続くかわからないけど、その手順を書き留める。

この手続きはWürzburgでの手続きとなり、街や地域の管轄により手順は異なります。管轄の外人局のHPの確認、又は、電話での確認を推奨します。

 

↓ 過去にした職場変更の手続きの仕方。

j-indigo.hatenablog.com

  

 まずはWürzburg市役所のコンタクトページへと飛ぶ↓

www.wuerzburg.de

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最初の質問は滞在許可証の種類。(字が汚いのは無視してください)

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申請したい種類をクリック。

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希望の曜日と時間は複数選択すると勝手に週末に近い曜日を選択される模様。午前中が良かったので月曜日、水曜日、金曜日にチェックしたら、確認メールで希望曜日が金曜日になっていた。

 

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最後の希望を書くところは、私は期限が迫っていたので、あまり日数がないので早めに申請したい旨を伝えた。

 

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全てを入力し終わったら、Absendenをクリック。

その後市役所からの確認メールが届きます。これは予約確定ではなく、その後担当者から、予約日時と必要書類、申請書類のPDFを送付されたメールが来ました。

 

滞在許可証の延長で必要だった書類は

・パスポート ihren aktuellen Reisepass

・一年以内に撮った証明写真 ein aktuelles biometrisches Foto

・完璧に記入された申し込み用紙(後述) das vollständig ausgefüllte Antragsformular

・職業訓練終了の証明証  das Abschluss-Zertifikat Ihrer Ausbildung

・新しい仕事の契約書 Ihren neuen Arbeitsvertrag

・雇用者が書いた雇用関係の説明書(会社の人が書く) die Erklärung zum Beschäftigungsverhältnis (Arbeitserlaubnis), ausgefüllt von Ihrem Arbeitgeber

ドイツは雇用法でドイツ人優先、その次にEU人優先、最後にその他の国と決まっているので、その職場でなぜ外国人を雇う必要があるのかを雇用主が説明しなければならない。何年かするとどこでも働ける滞在許可証に変更になるため提出がなくなる。

 

das vollständig ausgefüllte Antragsformularの記入例

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職業訓練終了証明書と契約書はコピーを取り、オリジナルの書類と一緒に持っていく方が良い。

私はコピーしていくのを忘れて、手続きをしてくれたお姉さんに今度来るときはコピーしてきてねって言われた(すみません)。

 

 

申請書類を取りに行った日:8月7日

電話がつながらずweb予約申請した日:8月12日

外人局からの返信日:8月14日

申請予約日:8月21日

ベルリンからオンラインの滞在許可証の手紙が来た日

:10月3日

滞在許可証を受け取った日:10月15日

今回は手紙が届くまで約1ヶ月半かかっていて通常の2倍の時間を要してる。コロナの影響で申請に時間がかかっているみたいで、手紙が届くまでハラハラしながら待っていた。申請さえしていれば、持っている滞在許可証の期限が切れても大丈夫であるのは確認済みだったが、仮の滞在許可証も出してもらってなかったので、8月末から9月初めに行っていたデュッセルドルフ旅行はドキドキしっぱなしであった。

 

無事、新しい滞在許可証を受け取り、いつの間にか新しいデザインになっていたのを知った(可愛くなってた)。

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今度の申請は来年の6月から7月にかけて。新しい職場を無事探し終えているといいな。

卒業試験(Abschlussprüfung)

 

7月の上旬に卒業試験があり、無事合格することができました!

今まで何をしてたかというと、ただただ気が抜けてぼーっと過ごしてた。

 

ドイツの職人試験は主に筆記と実技があり、両方とも長時間、ひたすら書いたり、捏ねたり成形したり焼き加減をみたりと終わった後は、ただただ魂が抜けてました。いつのまにか1ヶ月以上も過ぎており、忘れないうちに書き留めておこうと思い、久しぶりのブログの更新をしてみた。

 

まず最初にあったのは筆記試験。

教科は、専門知識、専門数学、社会科の三教科。職業学校ではこれに加え、ドイツ語、宗教学/道徳があるが試験はない。

専門知識の試験時間は2時間半の長丁場で、まあまあの手応えがあった。特に卵についての問題をなぜかよく覚えている。注意点についてとか、卵料理についてとか、卵は何で構成されているかなど、大体1時間半ぐらいで終わり、見直しもできて余裕を持って終えることができた。

 

休憩を10分挟み、次にあったのが専門数学。これはパン作りに必要な計算問題を解くのだが、一つだけ誤算があった。私は計算問題だけがありそれを解いていくと思っていたのだが、それにプラス経営に関する問題がありそれに手間取り全ての問題を終えることができなかった。今書きながら問題を思い出しているが、そんなに難しいことは書かれておらず、「新しいオーブンを導入するがエネルギーは何で補えるか」とか、「マイスターは電気の節約をしたいどの様なアイディアがあるか」とか、普通に考えると答えは出てくるのだが、その時は焦りがあり、計算問題一つか二つとボーナス問題の正解に✖️をつける問題を解くことができなかった。試験時間が終わったのを気づいたのは、試験官の終了の声であった。

この時点で、この試験を落ちたと思い、ただ頭が痛くなる。

 

30分の休憩にコーヒーとチョコバーで取り敢えずお腹を満たし、次の試験である社会科に挑んだ。社会科に関してはコロナで授業がなく、約束4ヶ月分の授業内容を自分でするしかなく、不安しかない試験であった。試験自体は半分は理解できたし、授業で習ったことが出てきて試験時間内に終えることもでき見直しができたので、多分大丈夫だろうと筆記試験を終えることができた。

 

さて、その2日後に実技試験があった。

実技内容が Roggenmischbrot 

                      Weizenbrötchen

                      Weizenzöpfen

                      Spezielbrötchen

                      Snacks aus Blätterteig

                      Flammende Herzen

を7時間半で計量、捏ね、成形、焼き、飾り付け、掃除を終わらせることであった。試験中は試験官からの質問に答えたり、何個かの工程を同時進行したり、生地の温度を試験官に測られ、生地を触られ採点をされたりと緊張感溢れる空間であった。

試験中は我武者羅で生地やタイマー、焼き加減と睨めっこ。スナックに関しては詰め物を自分で調理したのだが、野菜を炒めながら反対側にあるオーブンをダッシュで見に行ったり、広くない部屋をバタバタ走り回っていることしか覚えていない。

 

試験時間が過ぎると、生徒は部屋を追い出され試験官たちが採点に入る。その後、一人一人部屋に入り、試験の進め具合やパンの出来上がりについて自分の意見を述べて、試験官からアドバイスやお褒めの言葉を言われる。

私はRoggenmischbrotとSnacksについて褒めてもらった。Roggenmischbrotに関しては2種類の形を作ったのだが、楕円形に関しては少し不細工になったのを気にしていたのだが、うまくできていると褒めてもらった。

ただ、このRoggenmischbrotは他の生徒が発酵が上手くいかなかったみたいで、クラスメイトと話しているときに、試験官が試験中にパンを切り、採点していたみたいで発酵について先生たちが議論していたのを聞いた。

Spezialbrötchenに関しては、発酵足らずである事を指摘されてしまった。感覚的にはうまく発酵したと思ったのだが、急いでいたので判断をはミスったのだろう。

 無事卒業試験が終わり、筆記試験の結果に怯えていたが、後日手紙で合格を知らされ喜んだのだが、未だにGesellenbrief(職人証明書)が来ないのはなんでだろう、もしかして落ちてる?と疑心暗鬼なっている。今、Düsseldorf に旅行中で帰ったら商工会議所に問い合わせしようと思う。

 

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Wir haben keine Hefe. (私たちはイースト菌を持ってません)

4月のある日、Facebookでスーパーの店員さんの背中に「Wir haben keine Hefe」と書かれた紙が貼って、仕事をしている写真が掲載されていた。ドイツでイースト菌が不足気味である。

 

前回のブログでカレーを作ると書いたのだが、探していたスパイスが一番近くの少し高めのスーパーで売っているのを発見した。基本的に、特売品と水しか買わないからスパイスの棚を見てなかった。

必要なスパイスが手に入り、参考にしたレシピがこちらである。

 

funq.jp

 

一つアドバイスとして、トマトはピューレではなく丸々一個になっているものか、切られているトマト缶を使うこと。間違えて買ったけど、トマトはトマトだしと思って作ったら、当たり前だけどレシピとは違う汁気たっぷりなものが出来上がった。そうインドカレーの様な。

 

というわけで、インドカレーにはナン。インドでは一般的にチャパティと呼ばれるパンが食べられているが、日本ではナンが一般的である。主な違いは小麦粉と発酵させることである。

 

ナンのレシピはこちらを参考にさせていただいた。

 

www.cotta.jp

ここで今日のタイトルで書いたWir haben keine Hefe.である。そう3月終わりから4月の間ずっとイースト菌を見かけないのである。自粛生活になり休みの日にパンを焼くことがなくなりイースト菌を買わずにいたのだが、インドカレーが出来上がったなら、ナンと一緒に食べたいと久しぶりに生イースト菌を買いに行ったのだが見つからなかったのである。二店舗回り二店舗とも値札はあるのに商品なしで、その日の晩ご飯で食べたいからイースト菌なしのナンを焼いてみた。

 

本場のナンはイースト菌を使わず、重曹やベーキングパウダーと空気中や小麦の中にある酵母菌を使い発酵させて作るみたいで、ベーキングパウダーを使い普通のナンとチーズナンを焼いてみた。

参考にしたレシピはイースト菌が書いてあるが、ここはヨーグルトを少し多めベーキングパウダーを2gで作り、発酵時間を一時間延ばして調整してみた。柔らかい生地が出来上がったが、焼いてみたらまあまあの出来であった。

 

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この話は4月中の話で、5月の今はイースト菌を見ることが普通になってきた。

買ったスパイスはまだ残っているので、別のレシピのカレーに挑戦するか、タンドリーチキンでも作ろかな。

 

 

ひとりぶんのスパイスカレー

ひとりぶんのスパイスカレー