Mit Leib und Seele

ドイツ フランケン地方でパン職人として働いてます。

スプレッド(Brotaufstrich)

今回はドイツパンの番外編でスプレッドの紹介をしよう。

 

日本では、マーガリンやジャム、バターなどをパンに塗ることが多いと思うが、ドイツはそれ以外にも多くのスプレッドが販売されている。

 

バルサミコで味付けされたレンズ豆種のスプレッド。

f:id:J-INDIGO:20210225013159j:plain

f:id:J-INDIGO:20210225013207j:plain

オリーブのスプレッド。

f:id:J-INDIGO:20210225013219j:plain

f:id:J-INDIGO:20210225013228j:plain

トマトとオリーブとその他野菜のスプレッド。

f:id:J-INDIGO:20210225013409j:plain

f:id:J-INDIGO:20210225013422j:plain

マンゴー、パパイヤのカレー味のスプレッド。

f:id:J-INDIGO:20210227141417j:plain

f:id:J-INDIGO:20210227141421j:plain

これは日本で言うタラの魚卵のスプレッド。日本ではタラコや煮付けとして調理されるのもの。ドイツのスプレッドというよりはロシアやその周辺国で食べられている。味の感想としては生臭いさと苦味があるかな。

f:id:J-INDIGO:20210225013322j:plain

f:id:J-INDIGO:20210225013333j:plain

これはアラスカのタラの魚卵。こちらも苦味があり。上の缶詰と下の缶詰の二つはロシアスーパーで買うことができる。

f:id:J-INDIGO:20210225013345j:plain

f:id:J-INDIGO:20210225013355j:plain

こちらもタラの魚卵。3つの中でこれが一番臭みや苦味がなく美味しかったもの。こちらはロシアのスーパーではなく、ドイツでは有名なEDEKAで買ったもの。多分近所にはロシアや周辺の国々の方が多く住んでいるみたいで、他のEDEKAでは見かけたことがないがロシアの食材を多く扱っているところには置いてあるかも。

f:id:J-INDIGO:20210225013242j:plain

f:id:J-INDIGO:20210225013252j:plain

 

このほかにも卵のものや、魚の身を細かくし塩辛く味付けしたもの(塩辛くて一回試して2回目は手が出ない)、フレッシュチーズ、シーチキンのスプレッドなどが販売されている。

スプレッドだけ塗ってそのまま食べてもいいし、チーズ、ハム、ベーコン、野菜、茹で卵とかをのっけて食べても美味しい。

私がよく食べるのは、熟したアボカドをナイフでパンに塗ってその上にチーズ、きゅうり、ハムをのっけただけのもの。

秋にはかぼちゃを煮たものをパンに塗っても美味しいですよー。

 

 

 

 

白パン(WeißBrot)

楽しかったエアフルト観光の最大の目的はパン屋である。

何が気になったかというと店内の写真である。私はよく、Google マップでパン屋を探しているのだが、その時に見つけたのがエアフルトの「Backstube」というパン屋である。

f:id:J-INDIGO:20191228184643j:plain

窓には道具が飾られている。

自分で撮った写真は外観だけだが、Google マップでは店内の写真も見ることができる。店内は工房とカフェの間に壁がなく、間近で職人達の作業風景が見れる。こじんまりとしているが、店内の雰囲気はゆったりとしていて、カフェは小さいがリラックスできる作りとなっていた。

将来、パン屋を開く時にこの店を参考にしたいと思えるぐらい、素敵なパン屋だった。

 

f:id:J-INDIGO:20191224153310j:plain

Weißbrot

f:id:J-INDIGO:20191224153249j:plain

小さなナイフで左右から切ったら、ちぐはぐな断面になってしまった。

さて今回買ったのは白パン(Weißbrot)と呼ばれているパンである。

見た目は山形食パンをしているこのパンは、日本人には食パンに思えるかもしれないが、食パンより表面は硬く、中身は若干パサパサしている。もし、食パンに似たパンが食べたければ、Toast(トースト)と呼ばれるパンを買うと、日本の食パンに近いと思う。ただ、日本の食パンみたいにフワフワではない(山崎パンの「やわらか」や「ふんわり」みたいなのはない)。耳なしサンドイッチ用のパンに似ているかもしれない。

 

このパンの基本的なレシピは、小麦(Weizenmehl)、水(Wasser)、イースト菌(Hefe)、塩(Salz)、ベーキング剤(Backmittel)で作ることができる。

トースト(Toastbrot)はこの材料の他に、牛乳(Milch)、砂糖(Zucker)、バターかパンもしくは焼き菓子用のマーガリン(Butter oder Backmargarine)を追加で入れる。

ドイツパンの定義では、白パンとトーストパンの違いは、

白パンは、

小麦(Weizenmehl)を90%を含まなければならない。残りの10%は別の小麦を使用可能。

 

トーストは、

⒈ 3分の1を牛乳、3分の2を水を入れる。

⒉ 小麦に対して5%から7%のバターかマーガリンを入れる。

⒊ 小麦に対して2%の砂糖を入れる。

 

とある。もちろん、白パンをトーストしても美味しいし、ドイツの人はサンドイッチにしてして食べたりもする。私もサンドイッチやハムを挟んだり、ジャムを挟んだりして食べた。

 

機会があれば食べ比べしてみるといいかもしれない。

 

 

ドイツ国立製パン学校講師によるドイツ製パン(DVD付)

ドイツ国立製パン学校講師によるドイツ製パン(DVD付)

 

 

 

カボチャパン(Kürbiskernebrot)

WürzburgにあるBioのパン屋・ Thyen Andreas Bäckerei

Würzburg駅のバスターミナルから出る12番のバスに乗ってZum Tännigで降りれば目の前がお目当のパン屋さん。

f:id:J-INDIGO:20191013072055j:plain


  

今回は目についたKürbiskernebrotを買ってみた。Kürbiskerneとはカボチャの種のことでパンの中に混ぜて焼いてある。

f:id:J-INDIGO:20191013072059j:plain

f:id:J-INDIGO:20191013072058j:plain

f:id:J-INDIGO:20191013072120j:plain

www.biobaeckerei-thyen.de

写真でもわかるようにカボチャの種がパンの上の部分だけでなく中の方まであって、食感がいいのと噛むとパンの味と種の味が混ざり合って美味しかった。

 

ドイツではパンの上の部分や中に植物の種(ひまわりの種、カボチャの種、ごま、亜麻の種、燕麦など)がよく使われているが、食感がよく栄養豊富で美味しい。切ってクリームチーズを塗って食べるもよし、ハムを挟んでサンドにして食べるもよし、少し焼いてバターを塗るだけでも美味しいので試して見るのもいいと思う。

 

Kürbiskerne→カボチャの種

Sonnenblumenkern→ひまわりの種

Sesam→ごま

Leinsamen→亜麻の種

Hafer→燕麦

Kümmel→ヒメウイキョウ(これは種ではなく果実)

Walnuss→くるみ

Haselnuss→ヘーゼルナッツ

Gerste→大麦

Mais→トウモロコシ

 

 

毎日食べたい!食物繊維たっぷりのからだにいいパン

毎日食べたい!食物繊維たっぷりのからだにいいパン

 

 

粗挽き小麦パン(Schrotbrot)

  f:id:J-INDIGO:20190203233856j:plain

 

 ハンブルクで気になっていたパン屋があった。

www.bio-baeckerei-rettungsbrot.de

住宅街の中にある地域密着型のビオのパン屋さんである。マイスターが一人で焼き、店員さんが販売する。すごく小さい店舗ながら、すごく温かみを感じる雰囲気があった。

HPの商品紹介を見てみると、SchrotbrotはBio-Roggenvollkornschrot(100%), Wasser, Bio-Backferment-Sauerteig ohne Hefe, Meersalz, im Kasten gebacken

とあり、ライム麦の全粒粉100%、水、サワードゥ(イースト菌は使用せず)、天然塩、型に入れて焼いたとある。

  f:id:J-INDIGO:20190203233705j:plain

Backfermentってなんだろうと調べて見たら、Backferment wurde von dem süddeutschen Naturwissenschaftler Hugo Erbe in den 30er Jahren des letzten Jahrhunderts entwickelt. Es wird auf einer Basis von Kichererbsenmehl, Maismehl und Bienenhonig hergestellt.

1930年に南ドイツで自然科学者のHugo Erbeによって開発された酵母である。ひよこ豆の粉、トウモロコシの粉、蜂蜜がベースで作られている。

サワードゥの発酵のお手伝いをする酵母らしい。とてもシンプルな原材料を使っている。

 

すごくシンプルなレシピであるが、ライ麦の味と匂いがすごくしていてすごく美味しかった。また、Vollkornshrot(全粒粉)を使っているので食物繊維が豊富であり、ライ麦のレシピなので水を多く含む生地であるため、しっとりとした食感であった。

もし、興味があればハンブルクを訪れたときによってみるといいかもしれない。

HPに、hier gibt es dass Rettungsbrotにお店の場所が書かれている。また、alle Backwaren im Überblickには商品の紹介がされているので、事前に商品の確認をして、言葉が不安であれば写真を見せると買えると思う。